
久留米市でお店や小さな会社を経営していて、「予約管理や会計をもっと楽にしたい」「デジタルの仕組みを導入したい」と考えている方に確認してほしい支援制度があります。2026年度の「久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金」は、補助率2分の1、補助上限20万円です。ただし、単にホームページを作るだけで無条件に補助される制度ではありません。
この記事は久留米市の制度の公式案内を2026年10月22日に確認して整理しました。申請の可否は市の審査と最新の募集要件によります。
補助率と上限額は?
補助率は対象経費の2分の1で、補助額全体の上限は20万円です。例えば、すべてが対象と認められる40万円の取組であれば、計算上は20万円が上限に該当します。ただし、個別の費用が認められるか、申請区分や支払時期が要件に合うかなどで結果は変わります。
上限20万円という数字だけを見て、どんな制作費でも半額になると考えるのは誤りです。 経費の種類ごとに制限があります。とくにWEB関連費には、次の別条件が設けられています。
ウェブサイト関連費には別の上限がある
久留米市の公表資料によると、ウェブサイト、ECサイト、システム開発などに関連する費用は補助額の2分の1まで、補助上限10万円です。さらに、ウェブサイト関連費はほかの対象経費と併せて申請する場合に限ると記載されています。
つまり、ホームページだけを作りたい方が、その費用のみを申請して当然に補助対象となる制度ではありません。経営課題の解決や生産性向上につながるデジタル活用の計画が必要になります。自社の事業が制度に合うか、見積もりを取る前に市の相談制度を確認しましょう。
対象になりうる経費と追加条件
| 区分 | 市の案内にある例 | 注意する条件 |
|---|---|---|
| ソフトウェア等利用料 | ソフトウェア購入、クラウド利用料など | 月額費用は事業実施期間分などに限定 |
| ウェブサイト関連費 | WEBサイト、EC、システム開発 | 他経費と組み合わせ、補助上限額10万円 |
| 機器購入費 | PC、タブレット、POSレジ、券売機など | 上限10万円、ソフトウェアと併せて導入 |
| 委託・その他経費 | 導入支援、データ活用、研修など | 事業に必要な経費か個別審査 |
ここに挙がった品目でも、購入するだけでは対象になりません。導入目的や事業期間、支出を証明できるかなどの条件が必要です。広告掲載費や一般的なSEOサービスなど、記載がない費用まで当然に対象だとは言い切れません。
申請前にアドバイザーの提案が必要
この補助金は、市の「中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」により、アドバイザーから提案を受けた取組を支援する仕組みです。申請書を書くだけでなく、支援事業を利用して課題とデジタル導入の方向性を整理する段階がある点が重要です。
飲食店なら予約や売上管理、美容室なら顧客情報や業務記録、教室なら受付・連絡業務など、どの作業に時間がかかっているのかを先に整理する方が、制度の趣旨を理解しやすくなります。ここで挙げた業種は考え方の例で、特定の取組の採択を保証するものではありません。
申請期限は2026年12月28日まで
市の案内では、申請期限は2026年12月28日(月)です。ただし、予算上限に達した時点で期間内でも受付を終了する可能性が明記されています。事業完了の期限は2027年1月31日で、それまでに事業の実施と支払いを終える必要があります。
また、対象となる経費は原則として市の交付決定日から事業期間内に発生したものであることが条件です。先に発注や購入をしてから補助金を当てにする進め方は避けてください。 交付決定の前後で対象の扱いが異なるため、必ず正式な手続きを確認しましょう。
対象事業者の条件と申請方法
主な要件には、久留米市内に事業所があり事業を営んでいること、市税を滞納していないこと、前述のデジタル技術導入・活用支援事業を利用していることなどがあります。所在地が久留米にあるだけで自動的に対象となるわけではありません。
申請は原則オンラインのjGrantsで行います。jGrantsにはgBizIDプライムが必要で、市はID取得に2~3週間を要すると案内しています。期限直前に準備を始めるより、アカウントと書類を早めに揃えることが現実的です。事情によりオンライン申請が難しい場合は、市が案内する郵送・窓口の方法もあります。
申請前に用意したいチェックリスト
- いま困っている業務と改善したいことを一文で整理する
- デジタル技術導入・活用支援事業のアドバイザー提案を受ける
- 交付申請前に対象経費と見積もりの範囲を確認する
- 市税の滞納なし証明、確定申告書など必要な書類を揃える
- gBizIDプライムを準備し、期限と予算残額を確認する
- 交付決定前に対象外となる発注をしないよう日程を管理する
制度の問い合わせ先は久留米市商工政策課(0942-30-9133)です。最新の募集状況は市の公式制度ページをご確認ください。
ホームページ改善やSSEOにも活用できる?
グラッドナインではホームページやAI活用の相談も受けていますが、この補助金について「SSEO導入なら必ず補助される」といった案内はしません。制度の対象かどうかは、アドバイザーの提案と市の判断、申請内容によって決まります。
ただ、デジタル化をきっかけに自社の業務やWEB発信を見直すという方向性は、多くの小規模事業者にとって考える価値があります。まず日々の業務負担や改善したい課題を整理することから始めましょう。ホームページの運営費を見直す記事も参考になります。
補助対象となる組み合わせを考える例
例えば、予約業務を紙の台帳からクラウドの予約管理へ移したい店舗を考えます。実際の課題が予約の重複や受付時間の負担であるなら、ソフトウェアの導入と業務の整理を一緒に考える必要があるかもしれません。反対に、単に見た目を変えるだけのホームページ制作は、デジタル化による生産性向上の趣旨と合うか慎重に判断する必要があります。
美容室なら予約記録や売上管理、飲食店なら注文や会計などが課題になる例もあります。しかし、例として紹介した取組がそのまま補助対象になるという意味ではありません。実際の申請ではアドバイザーからの提案内容と見積もり、個別の条件が判断されます。
補助額を計算するときの注意
「費用が40万円なら20万円もらえる」と単純に考えるのではなく、対象外経費が混ざっていないか、WEB関連費や機器購入費に別上限があるかを確認してください。補助率は全体で2分の1が基本でも、個々の経費区分の上限と組み合わせの条件が優先されるため、見積書を費目ごとに分けておくと相談しやすくなります。
交付決定前の費用が対象外となることにも注意が必要です。提出する書類には支出計画や見積りの根拠などが含まれます。準備に必要な時間を考えると、募集最終日より前に確認を始める方が現実的でしょう。
久留米市の支援情報を継続的に確認する
久留米市はデジタル化の補助金以外にも、中小企業向けの支援制度や創業者向けの情報を公表しています。久留米市の支援制度一覧や開業・創業支援の案内で、現在の事業段階に合ったものを探す方法があります。
グラッドナインとしても、久留米で頑張る小さな事業者が、新しい情報や選択肢に気づける記事を積み重ねていきたいと考えています。ホームページで困っていることがあれば、WEBの相談窓口で整理していきましょう。
参考にした情報
久留米市「小規模事業者デジタル化支援補助金」(2026年7月30日更新、2026年10月22日確認)。正式な申請条件は久留米市の案内を優先してください。